2008年7月13日 星期日

魚がたべられなくなる日

魚が食べられなくなる日
燃料の高騰で、函館のイカ漁漁船が三日間休業するという。
イカ漁は一種独特な方法で、強烈な集魚灯でイカの群れを海面近くまで誘いだし、針に引っ掛けて吊り上げるものである。1945年夏、函館の漁師から聴いた話では、漁師一人で左右2本ずつ竿を持ち、交互にイカの群れの中に入れて引っ掛ける方法だったが、それを外すのが熟練のきわみだったという。現在の操業現場の映像を見ているとそのきっかけはローラーに巻きつけて引き上げるだけでよいらしい。だから、コストの大半は集魚灯用電気の発電燃料になったようだ。イカ漁は今が最盛期、その時期に休むのは理に合わないが、燃料が高くて漁に出れば出るほど赤字になるというのだ。素人考えでは高くなった分イカに上乗せすればよいではないかと思うのだが、ほかの魚の値段との兼ね合いもあって、そう簡単にはいかないらしい。あの、上がったばかりのイカの皮を剥いで手際よく細いそうめん状に刻んだ「イカそうめん」は函館随一の美味だった。冷凍物では絶対味わえないものだったが・・・本当に食べられなくなる日が来るかも知れない。
そういえば、先月蘇澳、南方澳へいったとき、天気が悪いのでもないのに、漁船がぎっしり停泊していた。燃料の高騰で、漁に出るよりは休んだ方が出費がすくないというのだ。台湾人は黙って休むが日本人は大騒ぎしてやすむ。
莫大なオイルマネーが世界中をかけめぐって、再びアラビアンナイトを出現させようとしている。魚も食べられなくなった庶民はどうなるのだろう?
                          08/07/07

沒有留言: