2008年4月1日 星期二

糞尿課一北京篇

糞尿課一北京篇

国の威信を賭けて2008年のオリンピックをかち取った北京は、その準備に向け
て大童である。
その一つが、400年もの歴史ある「胡同」(フートン)の取り壊し。古いものは
すべて醜い、悪いという泥沼にはまりこんでいる。われわれが知っているだけ
でも、明治政府の城の取り壊し、国民党政府の城壁の取り壊し、紅衛兵の寺院
取り壊しなど枚挙に遑がない。日本の城でその災厄を免れたのは10指もなかっ
たらしいが、全国的な空襲で更に焼き払われ、現存する城はわずかに4つだけ
になった。各地で再建、復元しているが、コンクリート建てでは魅力がない。中
国でも主な都市の城壁は大部分取りのぞかれ、丁寧なところでやっと一部を残
す程度、世界遺産に指定しようにももう対象物がない。ヨーロッパで一つの市
全体が遺産に指定されているのに比べると誠に嘆かわしい。
前置きが長くなった。
オリンピックを迎える一環として、共産党が力をいれているのが便所である。
この悪名高きイメージを一掃すべく、北京市は、今度新たに500コも公衆便所
を建設する。実は、過去20年間にも200コばかりつくったそうだが、人ロー
千万を越す大都市にとってアンバランスなことはちょっと計算すれば分る。な
いよりはいいかもしれないが、今度新たに500コつくっても焼け石に水だろう。
さて、北京の公衆便所は、いままで有料だった。3角、つまり0,3元である。3
回行くと約1元になる。1元と笑うなかれ、NT$4元に相当するから朝飯代く
らい出てくる。そこでそれを倹約するため、路上に垂れ流す人間が後を絶たな
い。北京の人間はそれをみな地方からきた流民のせいにする。
有料には有料の利点があった。管理人がいて(といっても地域のボスだろうが)
料金を徴収するかわり、掃除などもやって清潔を保っていた。それが、これか
ら無料にする。入民のために。ところが無料になってあらたな悩みが出てきた。
いままで管理をやっていた連中が怠けだした。金が入らなくなったのだ。部品
はなくなる、掃除はいい加減になるし、水に溶けないかたい紙を使ってパイプ
を詰まらせるなどが普遍化したのだ。
一方、500ヶ所くらいではさすがに足らないと知ったのか、新たに開業するレス
トランやホテルに一般大衆にも開放するように義務づけた。そうしないと営業
許可を出さないという。いかにも「官」が一番偉いという見本らしい。
さて、人口千万、面積は台湾の半分もある北京市でその対策が功を奏するか、
貝を大きくして見ることにしよう。
廖継思09/04

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